AppStoreに非公開アプリを申請する手順公開！個人開発者が挑戦

この記事の目的
・AppStoreに非表示アプリを提出する手順をマスターする。

環境
・MacOS : Sonoma 14.1.2
・Xcode : Version 15.0.1

結論
『AppStoreには公開するけど、表示をしない』
→審査に出す前に、【Requesting an unlisted app link】から非表示アプリのリクエストを送り、承認を得て下さい。非表示の承認を得た後に、審査を提出しましょう。

ということです。

非公開アプリとは。AppStoreへの申請は【公開】となります。

AppStoreに申請する際、入力する項目は次の通りです。

AppStoreへのアプリ配信方法。非公開アプリでも公開？

どこで、非公開アプリの設定をするのか。
それとなくその雰囲気を漂わせているのは、【価格および配信状況】にあるアプリの配信方法です。

これは、該当の箇所のスクリーンショットです。
見るとご理解頂けると思いますが…
・公開 ー AppStoreで誰でも見つけることができます。
・非公開 ー AppleBusinessManager または AppleSchoolManagerでカスタムアプリとして配信されます。

と選択する箇所があります。
非公開アプリにしたい場合、この【非公開】にチェックを入れてしまいがちですが、ここは、公開にチェックを入れましょう。

その理由は、非公開の項目の後ろの文章に書かれています。
ポイントは、AppleBusinessManagerとAppleSchoolManagerです。
これらについては、こちらの記事で詳しく書かれているのでそちらでご確認下さい。
※こちらの記事は、「法人での非表示アプリ、リリース方法」についても書かれておりますので、参考にしてみて下さい。

簡単に言うと…
ある組織内だけで使用する非公開アプリなら、それ専用のアカウント(AppleBusinessManagerやAppleSchoolManager)を作って下さい、という事。

そんなこんなでAppStoreConnectでの作業は一旦ここまで。
次は、AppleDeveloperにある【Unlisted app distribution】というページにて作業を行います。

Unlisted app distributionの申請で必ずすべきこと

まずは、上のリンクから、ページを開きましょう。
こんな画面が表示されるはずです。

まずは、非公開にするのに、適しているアプリとはどんなものかが説明されています。
それに当てはまるなら先に進んで下さい、との内容が書かれています。
詳しくは、DeepLという翻訳サイトで翻訳してみて下さい。ここでは割愛します。

そして、矢印が示すリンクをタップすると申請フォームページに飛びます。
それがこちら↓

※AppleDeveloperにログインしていない場合は、ログイン画面が先に表示されます。

各項目を入力。
App Detailsに関しては、AppStoreConnectで入力した内容になります。
・AppleName:アプリの名前
・Apple ID of App : アプリ情報の一般情報に記載のあるApple IDを入力して下さい。(以下の画像を参照。)

で、最後にSelectと書かれた選択ボックス内の選択肢を【Yes】にすると、さらに入力項目が出現します。

Unlisted app distributionで重要なことはココから！

出現する入力項目には、非公開にする具体的な理由や状況を説明する項目が3つあります。
(※ほかは、チェック項目なので、該当するものを選んで下さい。)
ここが、非常に重要となります。

その質問項目がコチラ↓

これらの質問の回答例を上げるために、まずは、仮の非公開アプリを簡単に想定しましょう。

「特定の企業が収集したデータをその企業内だけで使用したいが、Web管理者、つまりWeb関係に詳しい人材がいないので、開発者である私が、管理・更新を請け負うというアプリ」

では、質問1つ目。

簡単に言うと…
非公開にすることで、どんな問題を解決できるのか、という事です。
回答例は…
・独自に収集したデータをiOSアプリに取り込むことで、いつでもどこでも従業員みんながデータにアクセスし、業務に活用することができる。
・これまでPC上で行っていた作業を、モバイルアプリで行うことで、より時間と作業の効率化を実現
などなど。
回答は、箇条書きで記載することをおすすめします。
そして、英語で記述する必要があるので、これまたDeepL様にお願いしちゃいましょう。

ちなみに…
翻訳サイトって、日本語→英語に翻訳すると、どうしても通じない文章となることがあります。なので、英語に変換した文章を必ず、日本語に逆変換して、意味が通る文章となっているか確認しましょう。
すると、Apple側もちゃんと理解できるようになります。

質問2つ目。

簡単に言うと…
一般公開してもいいんじゃないか？一般公開しない理由を教えて下さい、という事。
回答例は…
・独自に収集したデータを取り込んでいるので、一般公開するとそのデータが漏れてしまうため。
・アプリで作成・管理したデータを収集し、一つのデータベースとしてさらに蓄積し、分析等に活用してく為。
などなど。データを自分たちで活用するためにアプリを利用するといった理由が一番通りやすいかも。

質問3つ目。

簡単に言うと…
Apple Business ManagerやApple School Managerでアプリを登録しない理由はなんですか、という事。
回答例は…
・納品先、利用する取引先にアプリを管理・更新できる適切な人材がいないため。
・PC業務に費やせる職場環境、人材が不足しているため。
などなど。
専門知識がないことや、管理できる状態にないことを伝えると、Apple側も非上場アプリとして配信を許してくれるはずです。

あくまで、参考例ですが…
この様な回答例で、私は非上場アプリの配信を成功させることができました。
大義名分というべきか…
Apple側は管理する側として、本来であれば、Apple Business ManagerやApple School Managerで配信してほしいんだと思います。それをしないための理由付けを義務付けるのは仕方のないことですね。

しっかりあなたの状況に置き換えて、回答を作成してみて下さい。
といっても、ほぼ同じ様な回答になるとは思います。

あとの質問は、選択式なので、難しいことはありません。
2023年末時点でのことなので、時が経てば、少し設問も変わるかもしれません。
ただ、何個も非上場アプリの配信を行うこともないので、この記事もずっとこのままかもしれません。
そこは、ご理解頂けると幸いです。

以上が、個人開発者が非上場アプリの配信を完了させるまでの流れとなります。
他にも、このサイトでは、iOSアプリに関する情報、自分の経験録を記していきます。
また、どこかでお会いできることを祈っています。
では。